【衝動篇_STORY】[第二章]アリス
※シナリオのネタバレになります。
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【衝動篇_STORY】[第二章]アリス
PART 1: |
奇妙な人形達の声が聞こえる。 |
「フフフ……愉快愉快デス……」 「<囚われ>ていますね」 「作者を助ければ全てが終わると」 「<信じて>いマスネ!」 自覚していた。 ただ、答えの無い<虚空>で彷徨う事に耐えられなかったのだ。 |
だから、私は戦う。 たとえこの願いが【束縛】と呼ばれる感情の化物だろうとも。 |
PART 2: |
理解されないだろう。この想いは。 私は歪んでいる。私は歪んでいる。 それだけは知っている。 |
PART 3: |
彼に逢えなくてもいい。 彼に愛されなくてもいい。 そこに、生きていてさえくれれば。 |
PART 4: |
失い続ける痛みと代償が、私がまだ戦っている事を知らせてくれる。 |
PART 5: |
救われたいとは思っていない。 ただ、あの人さえいてくれれば。 |
PART 6: |
どうしてこんなに不安なんだろう。 どうしてこんなに寂しいんだろう。 |
PART 7: |
自分も世界も間違っている。 |
PART 8: |
夢想する。ある日の幸せを。 幾多の屍を乗り越えて手に入れた優しい光の平穏を。 |
PART 9: |
願いを叶えてしまったら……私はどうなってしまうのだろうか。 |
PART 10: |
そうだ。繰り返される物語の<輪廻>の中で、私は孤独だったのだ。永遠に続く壊れた世界。その中に差し込む一条の希望が作者による<救済>だったのだ。 |
既に死した人間を生き返らせる事が世界の理に逆らっている事は知っている。 |
だが、構わない。 もう、私は<全てを失って>しまっているのだから。 |
END: |
亡霊が叫び声を上げながら消えてゆく。<痛み>と<怨嗟>の残響が、ライブラリ世界の中に広がって消えた。 |
「殺してスッキリデスよね?」 「デモいいの?本当に良イノ?」 |
<黙れ>。 騒がしい人形達に剣を向け、伝える。 せめて呪いの魂が消えるまで。 |
ギシンとアンキは、その顔に<汚れた笑み>を貼り付けたままゆっくりと存在を消していった。 |