【衝動篇_STORY】[第四章]グレーテル
※シナリオのネタバレになります。
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【衝動篇_STORY】[第四章]グレーテル
PART 4-1: |
あなたは兄様? いいえ、違います。 あら、そうですか。死んでください。 |
あなたは兄様? はい、そうです。 嘘はやめて。死んでください。 |
少女は最早、彷徨う凶器。 現実逃避の、悲しい狂気。 |
苦しくつらい森の中。 ここから連れ出してくれるのは― |
作者を…… 蘇らせなきゃ…… |
作者はどこ? 作者を出して早く! |
モ~、自分の手デ何とかシナヨ~。 |
その為の殺シ合イなんだからサ! |
……そうですか。 殺せばいいんですね。 |
… |
PART 4-2: |
作者は意地悪。 親に捨てられ、魔女に食べられそうになる物語に私達を出すなんて。 |
PART 4-3: |
作者は皮肉で残酷。酷くて嫌い。 でも、兄様ときょうだいにしてくれた事は感謝します。 |
PART 4-4: |
魔女がいるお菓子の家なんて大嫌い。 お菓子を食べるくらいなら、私は兄様を食べたい。 |
PART 4-5: |
愛した人をこの手にかけて、このお腹に収めて慈しむ。 |
PART 4-6: |
調理の仕方はどうしましょう? オリーブオイルにバジルに胡椒、臭み消しにはローリエを。 |
PART 4-7: |
いいえ、下手な味付けをしなくても、兄様はきっとオイシイ。 |
PART 4-8: |
兄様に アイタイ。 兄様を アイシタイ。 |
PART 4-9: |
作者は ドコ。 |
PART 4-10: |
どんなに適を潰しても少女の心はいまだに闇の中。 |
彼女はただ、愛した兄と手を繋ぎ甘いお菓子を食べたいだけなのに。 |
作者はどこ? 適を殺せば蘇る? |
それなら山のような死体を積み上げて、そこに作者を迎えましょう。 |
いっぱい、いっぱい殺しましょうね。 |
怖くなんてないです。 兄様の為なのだから。 |
あ~あ、とうとう壊れチャッタ? |
今さらダヨ。前からオンボロ。ブッ壊れ! |
兄様…… |
END: |
山のようなゴーレムをニコニコ笑顔ですり潰す。 ああ、こうすればいいのですね? こうすれば作者が蘇るのですね? |
けれど作者は戻らない。 少女の兄も戻らない。 |
嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき! |
足りないのならまだ殺そう。 甘いお菓子の家のように、臭い死体の家を築きましょう。 |